交替勤務性不眠症について
勤務の時間帯が時々夜間に変わり、絶えず眠る時間帯を変えなが らの仕事のため、慢性の不眠症と時差ボケ症状が出現します。
●症状と背景
 時差ボケというのは海外の旅先から帰ったときに生活時間 のずれた生活をしたために眠れなくな り、頭がボーとして集中力をなくし動悸や吐気、 冷汗まで出て変な時間帯に眠くなるなどの症状が4-5日間続くことです。海外に行った訳でもないのに、都会での生活に おいて同様の症状が起きる場合があります。特に、勤務時間帯の不規則な職業の方に 多く見られます。例えば、ガードマン、看護婦さん、24時間コンビ ニエンスストアの店員、長距離トラック・バスや電車の運転手、 宅急便、国際証券ブローカー、etc.まだまだありそうです。今や都会は24時間眠らずに、昼夜の境目なく躍動し、工場でも24時間ロボットが働き、監視人が 起こされています。最先端の現代ニーズに応え、 新しい商売が誕生し時間に関係なく、サービスや 生産性は向上しましたが、一方では、勤労時間がバラバラに分断されてしまいました。
●対   策
 夜勤中でも午前1時頃には交替で1時間の仮眠(アンカー睡 眠)をとる体制を取り入れたり、深夜勤 務から準夜勤というような 逆回転の勤務シフトは避けるなどの対策が必要です。


心理的生理的不眠症について


●症状と背景
これは、睡眠クリニックを訪れる人のなかで一 番多いタイプの不眠症です。 心配事や嬉しいことがあると誰でも一時的に眠れなくなることは あり ます。「仕事がうまくいかない」とか「家庭に悩み事がある」など、 何週間も眠れない夜を向かえるこ ともあります(一時的不眠症)。しかし、こうした心配事が去った後でも不眠症 になりやすい人がいます。 「完全主義で潔癖な性格の人」が多いようです。一晩でも眠れない と健康が害されたり死ぬの ではないかと思い込んでいたり、決めた時刻に眠らないといけないとか、毎日決まって7時間以上眠 らないと身体に よくないと誤解している人です。こういった場合、布団に入ってからも 不安がつの り今夜こそ早く寝ようとする努力が始まります。一種の不眠恐怖症にかかっている場合もありま す。  自分なりに一生懸命努力します。例えば、「いつもより1時間早く布団に 入ってみる」、「身体 を疲れさせれば眠れるだろうと夜にジョギングを始める」とか、「眠くなくても時刻を決めて布団 に入る」、「夕食後早々に パジャマに着替えていつでも眠れるように布団の上にゴロリとしてテレ ビを 見ながら眠くなるのを待つ」などです。しかし、眠ろう眠ろうとすればする ほど却って目が冴 えてくるのです。  今夜もまた眠れないのではないかという不安が、返って緊張感を高め 益々眠れなくなるという 悪循環が始まります。このケースの不眠症は入眠 困難型が多く、一旦眠ってしまうと案外異常もな く朝まで 眠っているものです。
●対   策
 眠ろうと努力することを積極的に止めることが 逆に眠るための秘訣です。まず第一に
1)眠ろうとする努力を止めること。
2)居間と寝室はかならず別にすること。
3)布団に入ってテレビや本を見ないこと。
4)布団に入る時刻はあらかじめ決めずに、少し疲れや眠気が出てきたところで適当に布団に入るこ と。
5)布団に入り目を閉じてから「眠らなくていい、 いつまで起きていられるか」と逆に考えるように 頑張ってみましょう。
こう考えた瞬間、どれだけ気分が楽になること でしょうか。そして、この安心感が朝までの睡眠 を自然に誘ってくれるはずです。